自分の感じたことだけ

いま、この場所で

Sの日誌

今日は6月22日月曜日。別に特別な日というわけではないが、今日は本当のことを書こうと思う。多分俺は本当は何も考えていなくて。得た知識をそのまま垂れ流しているだけなんだ。もちろんそうでないときもある。でも大半はそうだ。ではなぜそうなるのか?それはきっと自分の意志をもっていないからだ。

 

「自分の意志なんかもってどうする?結局他人が決めるのだから自分で考えても意味なんかない。いつだってそうだった。評価は通信簿で先生がつけたし、テストの順位で将来どこの学校に行くのか決められた。どこの大学にいったかで就職の有利不利も決まった。働いても自分の価値を決めるのは上司だ。この世に自分で決められることなんてない。だから自分の意思なんか持つだけ無駄だ。周りの言っていることに全部したがって生きていく。それで休みの日はだらだらして、自分はなんにもせずにテレビとかで他人の批判をして自分が偉いように感じて。それでまた朝起きたらだるいといいつつ「生活のため」とうそぶいて働きに行く。それで仕事で自分の時間を差し出して対価として雀の涙ほどの給料をもらう。そうやって生きて生きて。年金がもらえるような歳になってふと気づく。自分は何のために生きてきたのか。

そんなのは決まっている他人のためだ。誰かに評価されるためにずっと生きてきた。嫌われないように他人に配慮して生きてきた。やりたくもないことを嫌な顔せずにやり、言われたことには黙って従った。そうやってずっとずっと他人のために生きてきた。立派なもんだろう?なぁ褒めてくれよ。よくやったって。すごいねって。そうやって誰かに認めてくれよ。頼む。」

…なんてうそうそ。そんなことないって。おれは別に見返りをもとめていたわけじゃないんだよ笑。結局は自分のためだって。そう、俺がやりたくてやったわけさ。そのほうが生きやすいから。そうです。全部自分のためなんです。だから怒らないで。褒めてくれなんて言いません。だからどうか怒らないでください。お願いします。許してください。

 

 

また明日からこのよくわからない日々が続く。いつになったらもっとまともに生きられるだろうか。

ずっと逃げ続けてきた人生だった。何をやっても長続きはしなかった。それなりに上手くやったと思いこんで、もう飽きたと言ってやらなくなった。きっとそれは怖かったからだ。本当に打ち込んでしまったら、いつかきっと負ける日が来るから。自分の能力不足だって気づいてしまう日が来るから。そんなのは耐えられない。それよりは飽きてやめたという方が格好がつくでしょう?そうして「もっと夢中になれるものがあればなぁ」といってずっと過ごしている。滑稽なり。滑稽なり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前は           誰だ